エスパドリーユを徹底解説。人気ブランドからコーデ術まで
エスパドリーユってそもそも何? という疑問から、選ぶべきブランドにおしゃれな着こなし方まで、エスパドリーユについて幅広く紹介します。涼しげで軽快。エスパドリーユが大人の夏に似合う
サンダルほどカジュアルすぎず、上品な印象のエスパドリーユ。ひと昔前はリゾートシーンで活躍していましたが、最近では夏らしい軽快感と履きやすさでデイリーに愛されるアイテムに昇格しています。目を引くカラフルなものから、クールにキマるシックなものまで種類も豊富に揃います。
そもそもエスパドリーユとは?
エスパドリーユとは、底にジュート(麻)、アッパーもキャンバス地を使用した靴のことで、略して「エスパ」とも呼ばれます。地中海地方で誕生して愛され続けてきましたが、数年前に『シャネル』がエスパドリーユを発表したことから再び火がつき、今では夏のカジュアル靴として定番化。単色カラーが主流でしたが、最近では柄モノをはじめビットやタッセル付き、スエードやレザー素材までバリエーションも豊富になってきています。軽やかな足元を作るアイテムとして、夏にマストな逸品です。
エスパドリーユを履くベストなシーズンはやっぱり夏!
エスパドリーユをコーデに取り入れるならやっぱり夏がおすすめです。アンクルパンツやショートパンツに合わせて素足で履けば、品良く涼やかな印象を作り出すことができます。通気性も良いので履き心地も快適。ただし、エスパドリーユの底はジュートでできているモノが多いので、水には弱いという欠点も。雨の日は避けたほうが無難でしょう。
カジュアルか、きれいめか。どんなコーデに合わせるのが正解?
サンダルと比べて甲がある分、意外と使えるシーンが幅広いのも特徴。ショートパンツと合わせればカジュアルにもなりますし、セットアップならきれいめにも着こなせます。ただし、リゾートウェディングなどのラフなパーティなら履けるケースもありますが、正装が必須であるフォーマルシーンは避けましょう。
定番から旬顔まで。エスパドリーユを選ぶポイント
種類豊富に揃うエスパドリーユ。どんなデザインを選ぶのが良いのか? 定番から旬顔までポイントをご紹介します。
ポイント1
大人が選ぶべき1足目はシックなカラー
夏の足元を彩るエスパドリーユは、リゾート感のあるアイテム。それゆえにあまりにポップな色やデザインでは、普段のカジュアルコーデから浮いてしまう可能性があります。アッパーは落ち着いた色を選ぶと、大人っぽさをキープしつつ足元に抜け感を演出できます。
ポイント2
コーデのアクセントに取り入れるなら遊びのあるデザインを
ベーシックな1足を既にお持ちの方なら、コーデのアクセントになるデザインおすすめ。カラーや柄、ワンポイントなど、種類豊富に揃っています。ただし、悪目立ちするような派手なものではなく、コーデとの合わせやすさは重視するのがポイントです。
ポイント3
旬顔になれるスポーティなタイプにも注目を
エスパドリーユを進化させたスポーティなタイプも増えています。アウトソールにジュートではなくゴムを用いたスニーカーのような構造だったり、アッパーにメッシュを採用していたり、アクティブな要素を備えたものも増えています。
人気ブランドの推しアイテムをピックアップ
エスパドリーユに定評のある人気ブランドを中心におすすめをご紹介。夏の足元にぴったりなアイテムが揃っています。
ブランド1
『カスタニエール』
スペインの老舗シューズブランドとして世界中に知られる『カスタニエール』。メインアイテムのエスパドリーユをはじめ、すべてハンドメイドで作られており、その技術と質の高さを買われてさまざまな一流メゾンのエスパドリーユを手掛けていることでも知られています。こちらのモデルは上品なスエード素材をアッパーに使った大人な雰囲気が魅力の1足。リゾートスタイルにはもちろん、ジャケパンスタイルなど上品コーデのハズしとしても効果的です。
ブランド2
『ガイモ』
スペインのアルネドで誕生した『ガイモ』は、伝統的な靴作りで知られています。熟練の靴職人によるハンドメイドで作られたエスパドリーユも、デザイン性の高さと天然素材ならではの履き心地の良が自慢です。『アルフレッド バニスター』別注の1足は、シックな黒のスエードにビットでリュクスな表情をプラスした大人好みの1足。しっかりとしたウェッジソールが疲れにくく、快適な履き心地を叶えます。
ブランド3
『ソルドス』
2009年アメリカで創業された『ソルドス』は、バスク地方で生まれた伝統的なエスパドリーユを現代的な色や柄でブラッシュアップ。太陽が似合う艶やかな色や個性的な柄など、足元にアイキャッチーなポイントを作るにはうってつけです。こちらはヤシの木のモチーフがあしらわれたリゾート感たっぷりの1足。さりげなく人と差をつけられるデザインです。
ブランド4
『ラメゾンドゥエスパドリーユ』
『ラメゾンドゥエスパドリーユ』は、フランスのアキテーヌ地方で生産を行なうエスパドリーユ専門ファクトリー。1960年創業の老舗で、有名ブランドのOEMも手がけています。ボーダー柄のエスパドリーユは、シンプルになりがちな着こなしのアクセントにうってつけ。カジュアルながらも上品な雰囲気をプラスしてくれます。
ブランド5
『ドンペぺ』
『ドンペぺ』は2016年に東京にてデビューした新進気鋭のブランド。ヨーロッパのファクトリーと提携し、さまざまなブランドのシューズ作りに携わってきたという実力派です。こちらの1足は、無地とボタニカル柄を組み合わせたアッパーが特徴的。黄色が挿し色として効いているものの、パイピングやソールを黒で統一することで程良くシックな印象に。前後で印象が変わるユニークなデザインです。
ブランド6
『エストネーション』
オリジナルブランドから国内外の高品質なセレクトブランドまで、クリエイティブスピリット溢れるアイテムが揃う『エストネーション』。本作は、細めの木型をベースにしたエレガントなフォルムで、どこか品格のある面持ちが魅力。ショートパンツと合わせてもカジュアルすぎず、大人っぽく仕上げてくれます。インソールには牛革を敷き、中敷きのかかとが当たる部分にはクッションが入っているので履き心地も申し分なし。
ブランド7
『ムーロ』
2013年にロンドンでスタートし、エスパドリーユやローファータイプのスリッポンシューズをメインに生産する『ムーロ』。イタリア製のスエードや日本製のジュートを用い、靴職人によって丁寧に作られたシューズは、シンプルな中にモダンな雰囲気を併せ持つとファッショニスタにも評判です。こちらのスリッポンはスエード×ジュートのエスパドリーユを、サイドゴアとラバーソール仕様でより歩きやすい作りにしたもの。アッパーからソールまでワントーンで統一したデザインが、足元に品を添えてくれます。
ブランド8
『リビエラ』
フランスのデザイナー2人組が手掛けるシューズブランド『リビエラ』。伝統的なエスパドリーユとはひと味違う、メッシュアッパーを使ったタイプや取り外し可能なレザーのインソールなど、快適に履ける機能性を持つ新しいスタイルを次々と生み出しています。ブランドを代表するエスパドリーユは、アッパーのフロントが通気性の良いメッシュ、後ろがキャンバス素材を使ったハイブリッドスタイルが特徴。ソールもジュートとラバーをMIXしたもので、軽さと歩きやすさを兼ね備えています。
エスパドリーユのコーデサンプルをチェック
最後に参考にしたいコーデ例をピックアップ。汎用性抜群のエスパドリーユで、きれいめカジュアルからリゾートテイストまで楽しみましょう。
▼実例1:ショーツスタイルを上品カジュアルに
大人のショートスタイルにエスパドリーユが好相性。サンダルほどカジュアルになりすぎず、品良く仕上げることができます。無地の定番色を合わせるのも良いですが、柄をチョイスして遊びを効かせるのもおすすめ。
コーデ1
足元でカモフラ柄を効かせた大人のショーツスタイル
クリーンな白のショートパンツを軸にモノトーンでスタイリング。普段ならスニーカーやサンダルを合わせたくなるところを、エスパドリーユにするだけで、品の良さと軽やかな抜け感を演出できます。カモフラ柄もシックな配色なら大人っぽい印象で、着こなしのさりげないアクセントに。
コーデ2
夏らしいマリン感を足元で演出
ネイビー×ホワイトでまとめた爽やかな着こなし。足元には同配色のボーダー柄のエスパドリーユを投入して、マリンなムードを高めています。柄モノは難しい印象がありますが、このくらいのバランスなら挑戦しやすいはず。
▼実例2:シャツやジャケットのきれいめコーデに程良い抜け感を
シャツやセットアップのきれいめスタイルにはローファーや白スニーカーを合わせがちですが、エスパドリーユなら季節感と程良い抜け感を演出可能。エスパドリーユは、ブラックやネイビーといったシックなカラーがおすすめです。
コーデ3
シャツスタイルによく似合うスエード素材
ストライプシャツ×ネイビーパンツで作るきちんとコーデをエスパドリーユでハズした好例。スエード素材をセレクトすれば、キャンバスほどカジュアルになりすぎません。足元に軽さとリラックス感が生まれ、絶妙なバランスに仕上がっています。
コーデ4
セットアップにはビット付きデザインをセレクト
セットアップをカットソーやエスパドリーユでカジュアルに着崩したのがポイント。モノトーンでまとめたシンプルな装いにビット付きのデザインが映えています。ローファーよりも軽快で季節感を出すのに最適。
▼実例3:リラックス感漂うリゾートコーデ
快適な履き心地はもちろん、見た目にも軽やかでリラックスムード満点のエスパドリーユは、夏のリゾートスタイルにもぴったり。遊び心のあるデザインや、涼しげな淡色の1足がおすすめです。
コーデ5
夏小物の合わせ技でリゾート気分を加速
バンドカラーシャツ×ショートパンツで軽やかな装いを構築。そこにボーダー柄のエスパドリーユ、ストローハット、サングラスの夏らしい小物でとことんリゾート気分を盛り上げています。
コーデ6
ベージュトーンで作るこなれたリゾートスタイル
アロハシャツを主役に全体をベージュトーンでまとめることで、モダンな雰囲気に仕上げています。足元に選んだのはベージュのレザー素材のエスパドリーユ。上品さとリラックス感を兼ね備えた大人のリゾートスタイルです。
大学時代より女性ファッション誌にてキャリアをスタートし、ライター歴はや18年。現在は、女性誌・男性誌のエディター/ライターと並行し、育児に奮闘中。