フランスの国民服。ケーウェイが雨の日をおしゃれに彩る
本国フランスでは「折り畳み傘、持った?」という感覚で持ち歩くレインウェアブランド『ケーウェイ』。彩り豊かなバリエーションもあり、日本でも注目度が上昇している。『ケーウェイ』なら、雨の日だっておしゃれでいられる
1965年にフランス・パリで誕生した『ケーウェイ』は、デザイナーであるレオン・クロード・デュアメル氏が突然の雨で濡れて走る人たちを見てレインウェアを考察したことから始まった。コンパクトに折り畳めて、軽量で完全防水、そしてファッショナブル。彼の生み出したカラフルで新しいデザインと最先端の生地をブレンドしたウェアは瞬く間にフランスを席巻し、大ヒットアイテムに。日本での展開は2015年と最近ではあるものの、デザイナーズブランドとのコラボやセレクトショップの別注など、ファッションアイテムとして一気に注目度が高まってきている。レジャーやフェスといった屋外での用途も得意としており、この夏知っておいて損はない。
まずは定番の1着「クロード」をチェック
フランスでは辞書に「防水加工をしたジャケット」として固有名詞にまでなっている『ケーウェイ』。今でもフランスやイタリアの子供たちは遠足には欠かさずに持ち歩いているという。そんなレインウェアの雄が創業当時から作り続けているベストセラーモデルがデザイナーの名を冠にしたクロードだ。ベーシックなフロントジップフーディで、薄く防水性に長けた機能素材を使用したパッカブル仕様。カラフルなバリエーションやワンポイントロゴ、ジップ部分のストライプテープといったアクセントの効かせ方は、街着としても至極有効だろう。
『ケーウェイ』が愛され続ける3つの理由
定番モデルである「クロード」に代表されるように、発色の良いカラーバリエーションや機能性素材、パッカブル仕様は『ケーウェイ』のアイデンティティである。
理由1
着こなしに合わせて選べる、多様なカラーバリエーション
それまで主流とされてきたダークカラーのレインウェアを変えたのが『ケーウェイ』。定番モデルのクロードではなんと16色ものカラーバリエションが揃う。憂鬱になりがちな雨の日も、気分が上がるような彩り鮮やかなラインアップが魅力だ。着こなしの差し色としても効果抜群。
理由2
ストレスフリーで持ち運びできる、パッカブル仕様
小さくスマートに折り畳むことができるパッカブル仕様も魅力のひとつだ。サイドポケットに収納すれば、写真のようにコンパクトに。さらに軽量というのもストロングポイント。これなら持ち運びも苦にならない。
理由3
もちろん機能性も申し分なし
機能性の高さにも注目したい。一般的なレインコートでは耐水圧が1,000mm程度のところ、クロードでは約20倍もの耐水性を備えるLE VRAI 3.0素材を採用。加えて、透湿性にも優れているため、汗を外に出して蒸れにくい仕上がりに。そのほか、縫製部分には止水テープを施すなど細かい機能も満載で、登山を始めとするアウトドアにも重宝されている。
おしゃれな大人は日常着にMIX。『ケーウェイ』の着こなし実例
おしゃれで機能的な『ケーウェイ』のレインコート。雨の日のコーディネートにどう取り入れているのか、参考になる着こなしを紹介する。
着こなし1
鮮やかなブルーでマリンスタイルを構築
クロードのブルーを着用。その鮮やかさをいかんなく発揮できるのはボーダーカットソーとベージュのチノパンを合わせたベーシックなマリンスタイルだ。コーデの持つクリーンな印象はそのままに、ジャストなサイズバランスで都会的に仕上げている。
着こなし2
ヴィンテージスタイルの味付けに
玄人感たっぷりのヴィンテージワークをベースに、スカーフやジレ、タッセルローファーでドレスのムードを強めた着こなし。そこに『ケーウェイ』のロングコートをサラッと羽織ることで現代的な要素をプラス。コーデに馴染みやすいカーキは普通のアウター感覚で使いやすくておすすめ。
着こなし3
差し色使いでアスレジャースタイルに彩りを
レッドのクロードは、コーデに彩りを加えたいときにうってつけ。スウェットパンツとハイテクスニーカーという鉄板のアスレジャースタイルに、ビビッドなカラーを効かせれば、いつもとは違う雰囲気を味わえるだろう。
定番以外にもチェックすべし。『ケーウェイ』のバリエーション
『ケーウェイ』といえば前述のクロードが定番として君臨し続けているわけだが、それ以外のモデルもファッションアイテムとして取り入れたいモノが揃う。さっそく厳選した5モデルを紹介していこう。
モデル1
ジャック プラス
素材や仕様はクロード同様で、丈を短くしスリムフィットへとアレンジしたジャック プラス。より日本人の体型に合うフォルムのため人気の高いモデルである。細身のスタイリングが好みであれば、こちらがおすすめだ。
モデル2
レオン
プルオーバー仕様のアノラックパーカーで、高めに設定されたネックやハーフジップ、そしてアイコニックなフロントポケットが特徴。シルエットはレギュラーフィットで身幅にも余裕があるため、ガバッとかぶれてアウトドアやフェスシーンにも重宝する。素材はLE VRAI 3.0を採用しており、耐水性にも優れている。
モデル3
サミュエル ライト ウォーム
こちらは従来の機能に保温性も備えた中綿入りのブルゾンタイプ。防風性にも優れているため、強風でも暖かさをキープしてくれる。そのため、キャンプや登山といったアウトドアシーンにうってつけ。
モデル4
リメイク リチャード
70年代から90年代までの『ケーウェイ』のアーカイブをリデザインした1着は、カーキとネイビーの2トーンデザインが特徴。色だけでなく、素材もナイロンとコットンをMIXしたハイブリットな仕上がりだ。
モデル5
エッフェル
LE VRAI 3.0素材を使用したロング丈コート、エッフェル。フードコート感覚でサラッと羽織れる、洒落感のある1着だ。汎用性の高いブラックやブラウンから、個性を主張できるレッドやオレンジなど、同ブランドらしい色が揃う。ダブルジップ仕様でインナーの見せ方を計算しながらコーデを楽しめる。
アパレル業界から出版社編集を経て、エディター&ライターとして独立。紙・WEBを問わず男性ファッションを中心に執筆中。読者に寄り添えるファッション提案がモットー。