コーヒーカップは日々の相棒。味を左右する選び方からおすすめの一品まで
コーヒー好きなら、それを飲むカップにもこだわりたいもの。しっかり吟味して選べば、世界が広がりコーヒーがもっとおいしくなるはず。コーヒータイムがさらに充実します!こだわりのコーヒーカップが、自宅時間を充実させる
食後の1杯に、休日の朝に、自分の部屋でくつろぎながら飲むコーヒーは至福の時間。そんなコーヒー好きにはたまらない瞬間をもっと充実させたいなら、お気に入りのコーヒーカップを持ちましょう。自宅でコーヒーを飲むシーンといえば、リモートワーク中の1杯、食後の1杯など、自分1人で楽しむことが多いパーソナルなもの。だからこそ、つい手に取りたくなるお気に入りのコーヒーカップを導入して、より居心地の良い環境を構築するのがおすすめです。加えて、コーヒーがより一層おいしく飲めるうれしい効果も期待できますよ。
一般家庭で主に使うコーヒーカップはこの4種類
コーヒーカップの種類は多岐にわたります。それは、コーヒーにはレギュラーコーヒーやカフェラテなど多彩な種類や飲み方があり、そのスタイルに合わせたコーヒーカップが作られたからです。なかでも、最初はフォルムの違いでコーヒーカップを見ていくとわかりやすいでしょう。コーヒーカップのフォルムは大きく分けて、レギュラー、デミタス、カプチーノ、マグがあり、今回はこの4種類をピックアップします。まずはコーヒーカップのフォルムを知り、ある程度の知識を得た後で素材の違いを知ると、よりコーヒーの世界に入りやすいでしょう。
種類1
バリエーションもさまざま。レギュラーカップは1つあって損はない
一般的なコーヒーを飲むのに適しているのが、レギュラーカップです。容量は120~180ml程度が多く、食後の1杯という感じですぐ飲みきれます。受け皿であるソーサーとのnセットが多いですが単体モデルもあり、フォルムはお椀型や寸胴型など多種多様、厚みもさまざま。最もベーシックとされていますが、実は種類豊富で選びがいがあるフォルムです。ソーサーがセットのモノを2組ぐらい揃えておくと、来客用にも使えて重宝します。
種類2
“ちょっと濃いめ”が好みなら、デミタスカップがちょうど良い
デミタスカップとは、エスプレッソを飲むためのカップ。容量は60~90mlとレギュラーカップの約1/2のサイズ。すぐ飲み切れるので、エスプレッソ特有の濃厚な香りや風味を最後まで楽しめます。寝起きの一杯のように少しだけコーヒーを味わいたいときにピッタリなサイズ感でもあります。小さいフォルムという点では、エスプレッソカップもありますが、エスプレッソカップはデミタスカップよりさらに小さく、30ml程度の容量なのが特長です。
種類3
飲み口の広さが鍵になる。ミルク派にもおすすめのカプチーノカップ
カプチーノカップは、エスプレッソベースでつくるカプチーノやカフェラテを飲むためのカップ。容量はレギュラーカップと同じぐらいですが、底が小さくすぼまり、飲み口が広がっているフォルムが特長です。この形状には、エスプレッソとミルクが混ざりやすいとう利点があり、レギュラーコーヒーでもミルクを多めに入れて飲みたい人にはおすすめです。飲み口が厚めなモデルが多いですが、これは中のコーヒーを冷めにくくするためです。
種類4
たっぷり飲みたいなら、これ。マグカップは何かと重宝する
円筒形のどっしりとしたフォルムが特長のマグカップ。ソーサーがなく、容量は200~300mlと大きく、飲み口は厚め。たっぷりとコーヒーが飲めるのはもちろん、冷めにくく温まりにくく、氷が入る大きさなので、ホットでもアイスでもコーヒーが楽しめます。スープや紅茶などコーヒー以外のドリンクにも使える汎用性の広さも魅力で、数多くのブランドからさまざまなデザインのモデルが登場しており、コレクションする楽しさもあります。
飲み口に影響大。好みの味で選ぶ、素材の“厚み”
コーヒーカップの厚みは、コーヒーの味わいに大きな影響を与えます。厚みによって飲むときの液体の入り方や舌との触れ具合が変わるのが理由となっており、薄めのカップは酸味と風味をより感じやすく、厚めのカップは濃くて重厚な味わいに感じやすいという特性があります。なので、薄めはサードウェーブコーヒーのような酸味があり軽やかなコーヒー、厚めはエスプレッソなど濃いめでコクのあるコーヒーやココアが、よりおいしく味わえます。
混同されがち。コーヒーカップとティーカップは何が違う?
同じカップでコーヒーも紅茶も飲むという人もいると思いますが、コーヒーカップとティーカップには大きな違いがあります。ティーカップのフォルムは、コーヒーカップと比べて背が低く、飲み口が広がっています。その理由は、紅茶はコーヒーより高い温度で抽出されることが多く、飲み頃の温度まで冷めやすくするため。内側にデザインが施されているのもティーカップの特長。紅茶は透明度が高いので、飲みながら内側の絵柄を楽しめるためです。
名品から、手頃な一品まで。コーヒーカップのおすすめ10選
上記コーヒーカップ4種類、および厚みの解説をふまえて、コーヒー通への第一歩とするのにふさわしいコーヒーカップをピックアップ! 王道のレギュラーカップを選んでも良いですし、アイスも飲みたいならマグカップなど、自分のコーヒースタイルに合う一客を選びましょう!
アイテム1
『エクシブ』レギュラーコーヒーカップ&ソーサー
シンプルなデザインが、ホテルウェアやレストランウェアとして人気の『エクシブ』。少しグレーがかった並土ホワイトの風合いはコーヒーの色を美しく際立たせ、見た目でもコーヒーが楽しめます。ソーサーがセットであるほか、電子レンジも食器洗浄機も使用可能なので、お手入れも簡単。薄過ぎず厚過ぎない飲み口は、幅広いコーヒーにマッチ。■DATAカップ:W11.3×H5.8×カップ直径8.9cm 容量190mlソーサー:∮14.1×H2.4cm
アイテム2
『アマブロ』レギュラー カップ&ソーサー
ぼってりとした重厚感あるフォルムが、80年代アメリカンダイナーを思わせるデザイン。長崎県波佐見町で生産され、約400年の歴史を持つ波佐見焼で作られており、民芸品の使われる釉薬を使用することで、ヴィンテージな雰囲気に仕上げています。やや厚めの飲み口は深煎りの豆で淹れるコーヒーと相性抜群。手のひらに収まる小ぶりなサイズ感も使い勝手よし。■DATAカップ:約W10.5×H6.5×D7.8cm 容量約150mlソーサー:約∮13.9×H1.5cm
アイテム3
『マイセン』ブルーオニオン カップ&ソーサー
ヨーロッパで初めて白磁の製造に成功した、ドイツの名窯『マイセン』。「ブルーオニオン」は青色の着色剤で描かれた植物モチーフの文様が印象的な、同ブランドの代表的シリーズです。カップの底面には、『マイセン』のトレードマークである2本の剣も描かれています。薄めで広がりがあり、花びらのように波打った独特の飲み口は、コーヒーはもちろん紅茶にも使えます。■DATAカップ:∮9×H6.5cm ソーサー:∮14×H3.5cm
アイテム4
『ウェッジウッド』フロレンティーン ターコイズ コーヒーカップ&ソーサー(ボンド)
18世紀半ばにイギリスで創立され、イギリス王室をはじめ各国の王侯貴族に愛されたブランド。「フロレンティーン ターコイズ」は、19世紀に発表されたロングセラーシリーズで、ドラゴンやフェニックス。グリフィンなど伝説の生物が描かれたエキゾチックなデザインが人気です。デミタスカップなので、濃いめのコーヒーやエスプレッソを好む人におすすめ。■DATAカップ:∮5.5×H5.5cm 容量:80mlソーサー:∮12cm
アイテム5
『キントー』OCTカップ&ソーサー
滋賀県発の食器ブランドのデミタスカップ。同ブランドはスタイリッシュなコーヒーウェアを多数製造しており、なかでも「OCT」シリーズは八角形ベースのフォルムがシャープな印象を与えます。持ちやすさとデザインを兼ね備えたハンドル、薄めで口当たりの良さにこだわった飲み口など機能性にも優れます。電子レンジ、食器洗い乾燥機が使用可能。■DATAカップ:W90×∮7×H4cm 容量約80mlソーサー:∮12×H×1cm
アイテム6
『イリー』カプチーノカップ&ソーサー
18世紀半ばに創業した、イタリアの老舗エスプレッソブランドのロゴ入りカップ。カップの底でエスプレッソとミルクが溶け合うよう計算されたボトムの曲線が美しく、ソーサーもカップを浮かした形状にすることで、カップのフォルムを強調しています。やや厚みがあり丸みを帯びた飲み口は、カプチーノやカフェラテの濃厚なコクを存分に味わえます。■DATAカップ:∮9×H7cm 容量200mlソーサー:∮13.5×H2cm
アイテム7
『ヌォーバポイント』カプチーノカップ アマルフィ
20世紀後半、イタリア・ローマの北西に位置する陶器の町、チヴィタ カステラーナで創業した『ヌォーバポイント』。肉厚で冷めにくい軟陶器のカップ製造を得意としています。比較的低火度で焼成される軟陶器は独特のナチュラルな質感に味があり、小さな黒点など、1客ごとに表情や個性が異なるのが魅力。長く使っても飽きが来ないノーマルなデザインも◎。■DATAカップ:約∮8.5×H6.2cm 容量約145mlソーサー:約∮13.5cm
アイテム8
『ファイヤーキング』ジェダイ マグ スタッキング
20世紀半ばにアメリカで誕生し、鮮やかなミルクガラスのマグカップが人気を誇ったブランド。1986年に製造終了しましたが、2011年に日本で復活。職人が当時の製法を受け継いで手作りしています。「ジェダイ」シリーズは同ブランドの代名詞で、鮮やかなエメラルドグリーンにコーヒーが映え、マグカップらしいやや肉厚な飲み口。積み重ね可能なモデルなのでペアで揃えても面白そうですね。■DATA∮7×H8.7cm 容量215ml
アイテム9
『イッタラ』ティーマ
フィンランドの代表的なテーブルウェアブランドの定番シリーズ。愛着を持って長く使えるシンプルなフォルムとカラーリングは、まさに北欧デザインど真ん中。300mlの大容量は、一度にたくさん飲みたい人やミルクを多めに入れたい人に最適です。重厚感がある雰囲気ながら飲み口は比較的薄めなので、軽めのコーヒーにも合います。電子レンジ・食洗機使用可能。■DATA∮8×H8cm 容量300ml
アイテム10
『ラコレ』華蝶扇マグカップ
縦に細かく入ったしのぎ模様が印象的な、美濃焼のシリーズ。職人がカップの表面を手作業で削ることで作られた、しのぎ模様に釉薬が味わい深さをプラスし、アンティークのような風合いに仕上がっています。ハンドルが大きくて持ちやすく、和洋問わず使えるサイズ感なので、コーヒーはもちろん紅茶や日本茶など幅広く使えそう。電子レンジ・食洗機使用可能。■DATA∮8.5×H9cm
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